まちの歯科医院では、予防をとても大切にしています。

当院の予防のコンセプトは、「むし歯と歯周病を発症させない」ということです。

まちの歯科医院院長

歯科の予防を完璧に成功させるのは、不可能ではありません。皆さんが正しい知識を身につけていただいて、それを毎日の習慣として実践していただくことが、まず、必要です。

日本では、いまだにむし歯に気づいてからか、何か不具合(痛くなってきたとか)が出てからしか歯医者を利用することが無い方たちが多くいらっしゃいます。

それは、とても損なことだと私たちは考えています。

なぜなら、定期的に歯科を受診してむし歯の初期変化の有無をしっかりと観察し、ブラッシングのチェックとクリーニングを受け、歯と歯ぐきを強化するだけでも、病気のリスクを大幅に少なくすることができることを知っているからです。

むし歯は自分で治せるうちに治しましょう!!

「再石灰化」という言葉をご存知ですか?

お口の中は、常に唾液があって、口の中の粘膜を湿らせ、保護しています。その唾液には、さらに驚くべきパワーがあるのです。

それは、再石灰化という、溶け始めた歯の表面を元に戻してくれる力です。一方、歯を構成しているミネラルなどの成分が溶け出すことを、「脱灰(だっかい)」といいます。

この脱灰と再石灰化のバランスが良く、お口の中がうまく再石灰化させるようになれば、むし歯になりにくく、また、溶け始めたばかりのごく初期のむし歯は元にもどります。(穴が開いたものはダメですよ。)

これが、むし歯予防の考え方の大切なポイントでもあります。

むし歯と歯周病を予防したい!と真剣に考えている方

は、以下のことを実行してください。

1.まずは、歯によい食習慣歯によいブラッシングの習慣作りをがんばりましょう。

「食事だけで予防する」と考えるのも、現在のような日本の食糧事情では、現実的とは言えないと考えていますが、砂糖を含む食品、スナック菓子などでの間食は極力さけて、全身の健康にも良い「食」生活を目指して下さい。砂糖摂取の制限もむし歯予防の大事なポイントです。

また、 「ブラッシングなし」では、予防はできません。

ただし、歯磨きだけで予防しようと考えるのも、不十分です。なぜなら、これだけ歯磨きの重要性が認識されていて、子供が歯磨きの習慣を確立しているにもかかわらず、むし歯はいまだに0(ゼロ)にはなっていないからです。

(平成17年の歯科疾患実態調査では、5歳児で、すでに、半数以上が未処置歯や治療済みの歯があることがわかっています。)

また、正しい「歯磨き」は、理解し、実行することが非常にむずかしいです。 しっかりと時間をかけてブラッシングしたとしても、「はみがきだけでは、むし歯はなくならない。」と言えます。

では、さらに、どうしたらより効果的にむし歯予防ができるのでしょうか?

染め出し 

2.フッ素を上手に利用しましょう。

予防効果が高まり、多少の磨き残しはカバーしてくれます。

ただし、誤解しないようにしてほしいのですが、フッ素を使いさえすれば、砂糖や間食や食事のリズムはどうでもいいわけではありません。あくまで、上記「1」に取り組んだ後、さらに予防効果を上げ、安定的にむし歯のリスクをコントロールできる可能性が高まるという意味です。

具体的にどのように使うかは、来院していただいた時に、くわしくお伝えすることにしています。使えばいいというものでもありません。効果的な利用方法があります。

最近では、ご家庭でできるフッ素がいろいろ出ていますので、使用方法などを受診していただいたときに、くわしくお伝えしています。フッ素の急性中毒などのリスクはない利用方法がありますから、正しく理解して、「上手に利用」すればよいのです。

3.定期的に、病気にならないために歯科医院を受診しましょう。

歯科には定期的に受診して、必ず経過をチェックしてもらいましょう。

むし歯や歯周病の診断では、経過を継続的に見ていく事が非常に大切です。そして、歯とお口の状態の記録を詳細に行って、変化があれば、削ってつめる治療が必要かどうかを慎重に検討するのです。

年に1度っきりの検診は、残念ながら大して予防に役立ちません。それは、削ってつめる治療につながりやすい歯科の利用のしかただからです。

なぜなら、人生のほんの一瞬を断片的にしか判断できないので、「進むかもしれないから、削って詰めておこう」という診断になりかねないのです。

しかも、検診の判断基準は、実は、各歯科医師によってまちまちで、バラつきがあり、ある医師が見れば(定期的な経過観察と予防処置を前提にした上で)「健全」という判断でも、他の(削って詰める、早期発見・早期治療タイプの考え方の)医師が見れば、「治療が必要な初期むし歯」と判断されることさえありえるのです。

これが、「かかりつけの歯科医院」を持ったほうが良い理由のひとつでもあります。

経過を診た後は、徹底的なクリーニングで歯と歯ぐきを強化しましょう

さらに徹底したクリーニングと歯石などの汚れの除去、フッ素塗布による歯の強化を受けてください。 削ってつめたり、歯を抜いたりするわけではないので、ストレスも少なく、クリーニングが終わった後は、すっきりとした気分になります。

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